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 赤ちゃんが大好きな「いないいいないばあ」、誰しもがまだ言葉も話せない赤ちゃんを喜ばせようと、実際にやってみたことのあるあやし方の一つだと思います。この、「いないいないばあ」には意外なことに実は脳の発達と密接な関係があるのです!

 今回はそんな「いないいないばあ」にまつわる脳の発達について紐解いていこうと思います!

子育ていろは テンプレート



 はいみなさんこんにちは。RyU先生です。

 今日の今更聞けない子育ての知識、「子育てのいろは」のテーマは『「いないいないばあ」と脳の発達』の関係についてとなります。

 赤ちゃんは「いないいないばあ」をするとキャッキャと笑ってくれると皆が思っていますが、実はおよそ8カ月頃までは「いないいないばあ」を理解できていません。それは「物の永続性」という概念をまだ理解できていないからなのです。

 「でも8か月より幼い赤ちゃんに「いないいないばあ」をすると笑ったぞ!」 と不信に思う方もいると思いますので、そのことについても触れていきますね。「いないいないばあ」と脳の発達の関係性について一緒に学んでいきましょう!

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☆今日の押さえておきたいポイント☆

〇赤ちゃんの笑顔からは脳の発達が見える
〇「いないいないばあ」の原理は「物の永続性」
〇いないいないばあの魅力


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〇赤ちゃんの笑顔からは脳の発達が見える
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 赤ちゃんは皆、民族も人種も関係なく「笑顔」という生きる為に必要なコミュニケーション能力を持って生まれてきます。
そうですね、「泣く」ことも同様に、生きる為に不可欠なコミュニケーション能力の一つです。

 子ども達の笑顔って可愛くて、純粋無垢で、まさに天使の様な笑顔です。見ている大人も自然と笑顔になってしまう魔法の様な力があります。それはきっと、子どもをまだ持たないRyU先生よりも、この記事を読んでくれているママやパパの方がずっとずっと実感していることでしょう。

 そんな、赤ちゃんの笑みにも実は発達が含まれていることはご存知でしょうか?赤ちゃん教室とかで教わったりするのですかね?もしかしたら知っている方もいるかもしれませんが、「赤ちゃんの笑顔の種類」を見ていきましょう。

<赤ちゃんの笑顔の種類>
・生理的微笑(新生児に見られ無意識に起こるもの)
・社会的微笑(2~3カ月頃から見られる刺への反射として起こるもの) 
・一般的な笑顔(およそ8か月頃から見られる意識的な笑顔)

 さて、まず難しい専門用語から入るのはRyU先生の常とう手段ですね。この後で、かみ砕いて説明していくので、初めての方はブラウザバックはもう少し待ってくださいね。では、気を取り直して2つの笑顔を説明していきます。

「生理的微笑」とは?

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生理的微笑は新生児期のみに見られる特徴的な生理的反応で、赤ちゃんが生まれてからおよそ1カ月のみしか見られない笑顔になります。他に「天使の微笑み」や「新生児微笑」などと呼ばれることもあり、もしかしたら新生児微笑という名前で知っている方の方が多いのかもしれませんね。

 この生理的微笑は正確には「笑顔」とは別のものです。文字からも分かる通りに、赤ちゃんが生理的に起こす微笑み、つまり赤ちゃんが無意識に微笑んでいる状態なのです。

 生理的微笑は何かのきっかけを必要としないことが特徴です。ママの抱っこも、パパの高い高いも、まして「いないいないばあ」も関係がありません。無意識に口角が勝手に上がってしまう生理現象なのです。

 なんだかこう書いてしまうとロマンも何もないですが。つまりは、赤ちゃんは微笑むことで、「ママパパ見て見て、守って欲しいよ」 と無意識の内に周りの大人に伝える能力があるということなのでしょう。あの笑顔を見せられては守らないわけにはいきませんものね。

「社会的微笑」とは?
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 個人差がありますがおよそ2カ月頃からはこの「社会的微笑」が見られるようになり、それと同時に「生理的微笑」は消失していきます。

 無意識に起きていた生理的微笑が次第に見られなくなっていき、次に赤ちゃんは、より「笑顔」に近い「社会的微笑」という反応を見せてくれるようになります。これは、生理現象ではなく、反応なのでママの抱っこや、パパの高い高いなど赤ちゃんに対しての働きかけに対して微笑む姿を言います。

 この時もまだ「笑顔」とは別のものと区別されていて、赤ちゃんに対して何かをする、それに対して「社会的微笑」で無意識に反応をする。という状態です。ですが、この頃からじょじょに赤ちゃん個人の笑うツボが分かるようになってきます。「心地よさを感じる」ことが赤ちゃんの中で芽生え始めるのです。

 そうして周りの大人とのコミュニケーションを図っていくことで、次第に意識的に見せる「笑顔」が見られるようになっていきます。この、生理的微笑や社会的微笑が見られる頃というのは赤ちゃんの成長の黄金期とも呼べるほど、沢山の成長と発達に満ちています。その数々の成長を、正常に促すためには大好きなママパパなど周りの大人とのコミュニケーションが不可欠なのです。

様々な成長の果ての「一般的な笑顔」

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 生後8カ月頃、人見知りが始まる頃とも重なってきますが、おおよそこのくらいの時期から、心地よさを感じて赤ちゃんが意識して笑顔をつくるようになります。それはもう、生理現象として無意識に起こる微笑みでもなければ、周りの大人の関りに対する反応としての現象ともまた異なります。

 大好きなママを見て赤ちゃんが意識して笑顔を見せます。パパが高い高いをしてくれて楽しいから笑顔を見せます。お兄ちゃん、お姉ちゃんが「いないいないばあ」をしてくれると嬉しくて笑顔を見せます。それらは全て赤ちゃんが「心地よい」と感じ「意識的な笑顔」を見せることで、コミュニケーションを図っているということなのです。

 
 このようにして、赤ちゃんは「笑顔」という一つのコミュニケーションを見ても大きな成長をしていることが分かったかと思います。生まれてから、文献によっては胎児期から起こっている可能性も高い、生後1か月頃まで見られる無意識な生理現象としての「生理的微笑」。生理的微笑が消失し、外からの刺激への反応として見られ周りの大人を魅了する「社会的微笑」。そしておよそ8カ月頃から始まる「笑顔」。

 これらは全て赤ちゃんの脳(神経系)の成長や、コミュニケーションを形作る認知の発達
などが生み出す成長の証です。生まれて1年も満たない短い時期にしか見られないものですが、どれもが無意識に私たちを魅了し、赤ちゃんを守るべき対象として認識させてくれるものとして必要不可欠なものと言えます。 


〇物の永続性とは?

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 物の永続性についてまずは、例をあげて簡単に説明をしようと思います。

 ある部屋のフローリングにボールが一つ転がっています。そのボールを布で隠してしまいました。ですが、その布をどかせばボールがそこにあることを知っているので驚きません。

 こんな当たり前なことをなんて難しい言葉で使うんだ。と思うかもしれませんが、このボールが隠されても、その下にボールは存在し続けるという考え方は、実は生まれながらに持つ能力ではなく、成長の過程で獲得する認知能力の一つなのです。

 そして「物の永続性」を認知するのがおよそ8カ月頃と言われています。それまでの赤ちゃんに例にあげた状況を用意してみると、ボールを隠した瞬間に「ボールは無くなった」 と思って、興味をなくしてしまいます。

 なので、「いないいないばあ」で笑うということは、笑顔にも見られた成長を経て、同時に認知の発達があったからということになるのです。赤ちゃんの代表的なあやし方の一つとして有名な「いないいないばあ」一つをとってもこれほどの成長が見られます。専門的なことともなれば、これだけの成長や発達では事足りないものでしょう。

 赤ちゃんって凄いんです。とても凄くて、可愛くて、誇張でなく無く本当に日々成長をしているのです。



〇「いないいないばあ」の魅力

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 「いないいないばあ」と赤ちゃんの成長・発達の関係性について分かってもらえたかと思います。でも、それだけ論理的に解明されるほどのものだとしても、皆が「いないいないばあ」をするのには、何か他にも魅力がありそうです。

 個人的には「どこでも、だれでも、どんなときにでもできる」ことに魅力があるのかなと思います。

 まず「いないいないばあ」をするのに場所を選びませんよね。家の中でもできるし、電車の中でしていても違和感はありません。次に誰でもできるといのも魅力的です。勿論、赤ちゃんが安心できる環境を用意してあげたり、人見知りをされていない人物である必要はあるのかもしれませんが、誰もが赤ちゃんと積極的にコミュニケーションを図ることができます。最後に、赤ちゃんが泣いている時でも、自分から関りを求めてきた時でも、こちらから積極的にコミュニケーションを図りたい時にも、どんな時にでも使うことができます。
 
 誰が生み出したのか分かりませんが、これほどまで手軽に、赤ちゃんと私たちを繋ぐ手段があることに感謝すらしたくなります。

〇あとがき

 今回は誰もが必ずしたことのある「いないいないばあ」と赤ちゃんの脳(認知)の発達の関係性を紐解き、TPOを問わない魅力についても触れていきました。 

 分からなかったことや、疑問に思っていたことが分かると少し肩の力が抜けますね。その分、お子さんとの関りを楽しんで頂けたらこれ以上の嬉しいことはありません。「子育ていろは」はまだまだテーマがありますので、また読みに来てくださいね。

 では、また学ぼうね!





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